ジュエリー歴史探偵17 明治時代のジュエリーコーディネート

2020.04.23

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着物に合わせるのはフツウ ダイヤモンド指輪

当時のコーディネイトが分かる記事をご紹介します。
明治以降、ジュエリーの中でもとくに女性の心をとらえたのは
「指輪」でした。着物にフツーに指輪を合わせていたんですねえ。

ギヤマンの指輪を紛失!?

指輪の大紛紜(おおもめ)

(文頭略)牛込神楽坂のヨジーム湯の女湯にて一昨日の朝四五人客が来て三人寄れば姦(かしま)しという世間話し人の噂仕盡(しつく)し
てやや静になりしころ一人の藝妓(げいぎ)らしき別品(べっぴん)が泣出しそうな聲(こえ)にてお内室(かみ)さん一寸来て下さい
大変ですというと番台に居た内室さんが聞付け様子を聞けば其別品は或る華長者(はなちょうじゃ)より戴いた
ギヤマン入の指輪を紛失したというにますます驚き来合(きあわ)せて居たる女客の衣類を残らず改めたが指輪は見えず
(中略)家の格子戸(こうしど)の内に何やら光ッて居る者があると取上げて見ると取られたと思ッた指輪なりしにますます赤面
【1989年(明治22)9月18日 読売新聞】

文頭には、「銭湯は夜明け早くに開く男湯はあるけれど、
女湯はたいて10時過ぎだが芸者屋の近くにある銭湯は
朝湯を急ぐ者が多いので早く開けるところもある。
ヨジーム湯もそうで……」とあります。

お客さんからダイヤモンドの指輪をプレゼント

「牛込神楽坂のヨジーム湯の女湯で一昨日、4,5人客がきて騒がしくおしゃべりしていたが、
一人の芸者らしき美人がオカミサン大変という。
なんと大金持ちのお客さんからプレゼントされたダイヤモンドの指輪を無くしたとのこと。
オカミサンは女客の荷物を残らず調べたが指輪は見つからず(その後オカミサンも疑いをかけられ大騒ぎになり)
それでもなくてションボリと家に帰ると
家の格子戸の内側に光るものがあって見てみると指輪だった」
というオッチョコチョイニュース。

神楽坂の花街には当時、ダイヤモンドの指輪をプレゼントする
粋な旦那が存在したのですねえ。
それではまた!

#Enjoy Japanese Jewelry
#STAY HOME

(画像:「牛込神楽坂之図」広重 国立国会図書館所蔵)

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