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明治人も大好き「なんでも鑑定団」的メンタリティ
テレビ「なんでも鑑定団」よろしく、明治の新聞には
「ただの石ころだと思ったら見る人が見たらダイヤモンドだった!ビックリ!」
という記事がまま頻出します。
この手のニュースはいつの時代も人をコウフンさせたのですねえ。
五銭で買ったふるい石がダイヤモンド!?
紀州和歌山米屋町(きしゅうわかやまこめやまち)の古道具屋竹川は蛤形(な)りの古石を 五銭で買ったのを神戸に居る外国人が見てダイヤモンドで有るとて 一萬五千円につけたゆえ驚いて此事(このこと)を和歌山県庁へ届けたというが 五銭の品が一萬五千円に成るとは珍しい 【1878年(明治11)3月13日 読売新聞】
日本人は元来「石が好き」
はまぐり形の古い石がダイヤモンドだというのを想像すると楽しい。
明治時代の1円は現代の1万5千~2万円分とか。とすると、、、え~~!?
明治の新聞記事には、こうしたなんでも鑑定団てきな記事がちょいちょい出てきます。
価値の正誤は置いておくとしても、なぜ?
こういう夢物語が人を惹きつけるのはよーくわかります。
もう一つは、日本人が昔から「石が好き」という点もあったのかと。
庭の石、硯石、城の礎石などなど、日本人は名石を愛でる慣習がありました。
明治以降、ジュエリー(宝石)にスーッと日本人が馴染んでいった理由は
このあたりにもあるんではないかな、とわたしは思ってます。
#Enjoy Japanese Jewelry
(仏蘭西大曲馬 : Croue Soulie 芳春,仮名垣魯文,芳春,朝香楼芳春著 明治4年刊行 国立国会図書館所蔵)