香港ジュエリーフェア、会場は3フロアあり、天へ伸びる階段のようなエスカレーターが各フロアを結びます。セキュリティはめちゃくちゃ厳しい。それぞれの会場に入るたびに首に下げたビジターカードのバーコードをピッ、パスポート提示、場内いたるところで警備員に出会います。
まことしやかに囁かれる業界の都市伝説で、日本のジュエリーフェアはセキュリティが甘いから「お前、最初はジャパンな」と窃盗団の新入りの研修の場だとか。ならば香港は卒業試験かもしれません。
さて訪問二日目、まずダイヤモンドフロアから。出展ブースの数は300超か、通路の右を見ても左を見てもケースの中にはダイヤモンド、一つずつチンケースに入った品質の高いもの、黒ビロードに山盛りのメレダイヤ、サイズもカットも百花繚乱、それが延々と続きます。
ファンシーカットもピンクやブルーのカラーダイヤモンドも、あるところにはあるんだなあ!色の濃い薄い、ペアシェイプやハートシェイプもずんぐりから細身まで。こうして見ると、宝石が自然由来で、歩留まりが至上命題だということが良く分かります。
面白いなと思ったのは、一見スターシェイプ、でもじつは5つのカットダイヤモンドを精巧に研磨して合体させて星型にしたもの。もとはぜんぜん違う原石から、色など合うものを合体させたとのこと。ペアシェイプ(4ピースが合体)、エメラルドカット(9ピースが合体)など、ほかにもいろいろなシェイプがこの方式でフォルムになっていて、「PIE CUT DIAMOND」とネーミングされてました。
「この形を一つの石でやろうとすると、たいへんなコストでしょ。こうするとコストダウンできる」と、インド人らしきスタッフさん。
「ジュエリーにセットするのが難しくない?どこに爪を立てたらいいんだろう」
「後ろにバーを2本渡してね、爪はこことここ」とプロダクツを見せながら丁寧に説明してくれます。と、ショーケースの端にミッキーマウスみたいに、円の上に半円形が2つ載ったようなぽっこりしたシェイプ(これは1個石)のダイヤモンドを発見。ルーペで見るとキズ多し。
うーん、なんだこのカタチは。「わかった!パンダでしょう!流行ってるもんね!(日本で)」と自信満々で言うと、悲しそうに「アップルだよ。。このマークと一緒でしょう?」と自分のiPhoneを取り出して、裏側のアップルマークを見せたのでした。アップルかー分からなかったなあ。
遅いランチは館内レストランでスペアリブの豆豉炒めご飯と汁粉ミルクみたいなドリンクで。血糖値上げて、次は色石回ります。