今見ても本当にお洒落。大正浪漫と昭和モダンが凝縮『高畠華宵 大正・昭和 レトロビューティー』

2022.03.16

おはようございます。今日の一冊をご紹介します。『高畠華宵 大正・昭和 レトロビューティー』。

大正末期から昭和初期、雑誌の表紙や新聞の挿絵などで人気を博したカリスマ挿絵画家・高畠華宵(たかばたけかしょう)。
本書は一冊まるごと華宵尽くしの華宵本の決定版。豊富なカラー挿絵と当時の雑誌記事からは、華宵の世界が迫ってきます。

華宵の手が描く少年少女の美しいことお洒落なこと。一種の妖しさをも感じさせる美男美女は目を釘付けにして離さない吸引力がある一方で、見てはいけないものを見たような、指の間からのぞくような感覚もあります。

華宵の挿絵に描かれる女性は、当時のファッションのお手本としても注目されました。

モダンな着物姿や洋装の女性たちの装いは、髪飾りや帯留、首飾りやブローチといったジュエリー使いもおしゃれ。大正ロマン、昭和モダン時代のファッションセンスを知る好資料本でもあります。

モダンな着物姿や洋装の女性たちの装いは、髪飾りや帯留、首飾りやブローチといったジュエリー使いもおしゃれ。大正ロマン、昭和モダン時代のファッションセンスを知る好資料本でもあります。

「国貞描く乙女もゆけば 
 華宵ごのみの君もゆく 
 宵の銀座のオルゴール

流行歌に名前が織り込まれた挿絵画家は後にも先にも華宵だけである。大正末から昭和初期にかけて一世を風靡した挿絵画家-高畠華宵。
華宵は全国の少年少女と若い女性に幅広く熱狂的に迎えられた。それはただの一挿絵画家としてだけでなく、華宵を時代のシンボル的スター、あるいはカリスマ的スターとして迎えるものであった」
(「はじめに」より)

収録されている六曲一双屏風「移りゆく姿」は、この時代の日本のファッションのカオスを凝縮したの大作です。

本書は華宵の謎の多い私生活にも迫ります。往時の華やかさから一転、晩年の暮らしぶりは華宵の波乱な人生を物語ります。

読んでいただいてありがとうございました。
今日も一日お気を付けてお過ごしください。

(この本はcazarisuでお取り扱いしています)

カテゴリー: cazarisu日々のこと

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