草虫がムクムクと這い出し出る
甲府の水晶屋さんの草入り水晶の記事、続きです。
夫(か)の岳守産水晶に裸虫(はだかむし)含めるとをかき損じたるなりけり
扨(さて)又惜しきことしてけりと其虫(そのむし)を手に取り見るに
忽(たちま)ちムクムクと這い出づるは愈々(いよいよ)不思議なりと
何(いづ)れも舌を巻ける事ありしが是(これ)より岳守産の含蟲珠(がんちゅうだま)に價値を持ち
(其虫の皆活けりと云うより)斯(かか)る稀ものなれば遥(はるか)に御岳山のものにも増す事ありとなん(後略)
【1892年(明治25)6月11日 読売新聞】
中の虫はみんな生きてる!
◆「岳守産の水晶を磨き損なったのはなんとも惜しかったが、
中から出て来た虫を手に取ってみるとムクムクと這い出した。なんと不思議な!
それから「岳守産の含蟲珠(がんちゅうだま)」は大評判、中の虫がみんな生きているという。
稀なサイズになれば御岳山の水晶よりも値打ちが付くこともある」
といったところでしょうか。
なかなかなトンデモニュースですが、
岳守(=竹森)が草入り水晶の名産地だったのはホントウです。
地元では「ススキ入りの水晶」ともいうそうですヨ。
ではまた!
#Enjoy Japanese Jewelry
(画像:山梨県・昇仙峡)
(画像:山梨県・昇仙峡)