益々業務拡張、天賞堂
前回、広告をご紹介した天賞堂の初代当主の訃報記事です。
天賞堂主(てんしょうどうあるじ) 江澤金五郎(えざわきんごろう)氏は近来益々業務を拡張し 今秋は更(さら)に米國(べいこく)に向て出発せんとの計画もありしに 不幸にも病を得て去十一日死去したり氏は商人として業務に勉強するのみならず 夙(つと)に我美術工藝(びじゅつこうげい)の発達に心を傾け盡(つく)す處(ところ)少なからざりしが…… 【1896年(明治29)8月16日 読売新聞】
この後、記事は「生前から社内で業務に就いている実弟と養子がおり、
いまアメリカにいる実子の増次郎氏とともに遺志を継いで会社を盛り立て、
美術工芸界にも尽くすといっている」と続きます。
天使がのぞき見する銀座の店
創業明治12年の天賞堂は、今も歩み続ける時計・宝飾店の老舗です。
銀座本店の入口には矢をつがえた天使がのぞき見をしています。
天賞堂の天使 http://www.tenshodo.co.jp/about/storeinfo/ginza_gm/tabid/72/Default.aspx
(画像:「東京自慢十二ヶ月. 7」大蘇芳年 画 1880 国立国会図書館所蔵)