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美術品輸出へのアドバイス
今回は2回目です。はなしは美術界へ進んでいきます。
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ジュエリー歴史探偵20
新設のシカゴ博物館をもって美術品貿易の拡大に
且つ同氏は今回新設のシカゴ博物館を以って日米両國間(にちべいりょうこくかん)に於ける 美術品貿易拡張の目的に利用し 併(あわ)せて永遠に其(その)関係を親密ならしむるの希望を抱き居(お)る旨とも吐露したるに 来會者(らいかいしゃ)一同大いに此挙(このきょ)に賛成し 各各(おのおの)意匠を凝したる製作品を同館に寄贈して益々日本美術品の聲価(せいか)を高めんとの協議と為せり 又同氏は昨日午前十時農商務省に出頭し榎本大臣に面會(めんかい)して 渡来の目的併(あわ)せて将来の希望に付き 一昨夜府下実業家の賛成を得たる次第と語り 日本政府に於(おい)ても成るべく此点に着目せられ 相當(そうとう)の保護ありたき旨を陳述したるに同大臣も至極賛成の旨答える由 【1894年(明治27)読売新聞】
シカゴ博物館・浮世絵コレクションのルーツ
記事は「スポルヂング氏は〝新しくできたシカゴ博物館を日米の美術品貿易の拡大に使いましょうよ、
あなたたちと仲良くやっていきたいと僕は思ってますよ〟と言ったところ、来会者はみんな大賛成、名品をシカゴ博物館に寄贈して
日本の美術品がスゴイことを見せてやりますよ!と大盛上がり。
スポルヂング氏は昨日の午前10時に農商務省を訪れ榎本大臣にご挨拶、かくかくしかじか、東京の実業家も大賛成だから
ぜひ政府も協力してくださいといったら、大臣もそりゃあいいことだと賛成した」といったところでしょうか。
スポルヂング氏、やり手ですねえ。
1893年、シカゴ万博の開催と期を同じくして本格開館したシカゴ美術館は
今やアメリカ3大美術館に挙げられる超メジャーミュージアム。
浮世絵の大大コレクションも有名です。その所蔵品はこうやって集められていったのですね。
次回も続きます。
#Enjoy Japanese Jewelry
#STAY HOME
シカゴ美術館の浮世絵コレクションにはこんな装身具を描いた葛飾北斎の作品も👇
(「Comb Products in Tsuchiyama」 葛飾北斎 1804年 シカゴ美術館所蔵)
(「Horse Iris Pattern (Koma shobu), from the series “A Selection of Horses (Uma-zukushi) 」葛飾北斎 1822年 シカゴ美術館所蔵)